ちっちゃい庭とおっきい空と。

植物と空と手抜き園芸の四方山(よもやな)話と、あともう少しいろいろと…。

難を転じる

 これまでほとんど気にかけることはなかったのですが…、さて、この花は何の花でしょうか?

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何の花かわかりますか?

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つぼみの頃はつぶつぶだけ

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もうわかりましたね

 ナンテン(南天)はそうは言っても身近な植物、お正月に赤い実のついている木を活けたり、庭先に植えてあったり、きっと植物の名前を知らない方でもほとんどの方が名前を知っているのではないでしょうか。

 でも、ほんの一時、こんなかわいらしい小さな花をつけているところをちゃんと見たことがありませんでした。

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咲いたあと、またつぶつぶに

 よーく見ると、既に受粉を終えて、薄黄緑色の粒に変身したものも確認出来ました。こちらがゆっくりと赤いまあるい実になっていくのでしょうか。

 昨年の12月に静岡大の稲垣栄洋(ひでひろ)教授のお話を聴く機会がありました。

稲垣教授は植物学、特に雑草学では世界的に有名な方で、その著書は100冊以上、海外での出版も30冊を超えるほどで、いくつか読ませていただいた中に 

 という本があり、その中で、  

  • 疫病を避ける物質を持つため鬼門に植えられるナンテン

という話がありました。

 実際、南天の葉は食品の防腐効果があるので、緑の彩りも含めてお赤飯やお弁当や和食に添えられたりしています。どうやら「難を転ずる」というのはこん駄洒落でも言い伝え等でもなくちゃんと根拠があるのですね。

 

 ちなみに、稲垣教授の著書は中学校、高校の教科書にも掲載され、2017年度には入試に使われる著者ランキング1位になられたとのこと、著書を読んでなくても、その文章にはきっとどこかで出会っているはずです。

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難を転ずる植物

 ちっちゃい庭には毎年、あちらこちらにたくさんのナンテンが芽吹き、勝手に大きくなり、今や大小合わせてかなりの数になっているようです。

まさに南天だらけ、難を転ずる、難を転じてくれているのかもしれません。

 

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